yatohikoのブログ【酒と泪と男と???】

まあ日々の徒然ってことです・・・

15の夜

久しぶりに2度読みしてしまった・・・それも一年ぶりに・・・。
読み始めて  ”あれっ?・・・”

 

翼はいつまでも 川上健一(集英社文庫)

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10ページくらい読み進めて、ストーリーがおぼろげながらよみがえる。
2度読みしようとして読んだわけではない・・・ボケてきたんだな(笑)
既読が判明した後も、最後まで読んだのは、とても懐かしい感じがしたから。
多感な中学時代のどこにでもあるかもしれない話です。
思うようにいかないことがたくさんあり、恋、友だちづきあい、先生との軋轢、進学の悩み、はたまた人生って何?何で僕はここにいるの?なんて哲学的な事を思ったり。

そういう頃があったなって思いながら、小説に自分を投影しながら読んでいる自分が楽しかったんです。
今年の正月に何年かぶりで中学校の同窓会があったので、無意識のうちに読み始めたのかも。


大人たちは絶対に僕たちをわかってくれない。僕たちも大人になったらそうなるのだろうか?そういう大人には絶対になりたくない。その気持ちを忘れないうちに早く大人になりたい。そうすれば中途半端な存在の僕たちを理解してやれる大人になることができるのだ。大人たちも中学生の頃はそう思ったはずなのに、きっとそのことを忘れて大人になったので、命令して服従させることでしか僕たちと接することができなくなったに違いない。それに僕たちが早く大人になれば、もしかしたら先生たちや父の言動と物の考え方を理解できるようになるかもしれない。理解さえできれば大人たちとうまくやっていけるはずだ。もうゴタゴタやいやな思いはたくさんだ。
早く大人になりたい。
僕は本気でそう思った。もう命令も服従もうんざりだ。